芥川龍之介の名言


芥川龍之介の名言(2)

自然を愛するのは、自然がわれわれを憎んだり、嫉妬しないためでもない事はない。

芥川龍之介の名言

人生は地獄よりも地獄的である。

芥川龍之介の名言

恋愛はただ性欲の詩的表現を受けたものである。少なくても詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない。

芥川龍之介の名言

創作は常に冒険である。所詮は人力を尽した後、天命にまかせるより仕方はない。

芥川龍之介の名言

わたしは良心を持っていない。わたしの持っているのは神経ばかりである。

芥川龍之介の名言

軍人の誇りとするものは、小児の玩具に似ている。なぜ軍人は酒にも酔わずに、勲章を下げて歩かれるのであろう。

芥川龍之介の名言

周囲は醜い。自己も醜い。そしてそれを目のあたりに見て生きるのは苦しい。

芥川龍之介の名言

他を嘲(あざけ)るものは同時にまた他に嘲られることを恐れるものである。

芥川龍之介の名言

強者は道徳を蹂躙するであろう。弱者はまた道徳に愛撫されるであろう。道徳の迫害を受けるものは、常に強弱の中間者である。

芥川龍之介の名言

あなた方のお母さんを慈しみ愛しなさい。でもその母への愛ゆえに、自分の意志を曲げてはいけない。そうすることが後に、あなた方のお母さんを幸せにすることなのだから。

芥川龍之介の名言

我々に武器を執らしめるものは、いつも敵に対する恐怖である。しかもしばしば実在しない架空の敵に対する恐怖である。

芥川龍之介の名言

人生の悲劇の第一幕は、親子となったことに始まっている。

芥川龍之介の名言

人生を幸福にするためには、日常の瑣事を愛さなければならぬ。

芥川龍之介の名言

げに人間の心こそ、無明の闇も異らね、ただ煩悩の火と燃えて、消ゆるばかりぞ命なる。

芥川龍之介の名言

天才の一面は明らかに醜聞を起し得る才能である。

芥川龍之介の名言

幸福とは幸福を問題にしない時をいう。

芥川龍之介の名言

道徳は常に古着である。

芥川龍之介の名言

私は不幸にも知っている。時には嘘によるほかは語られぬ真実もあることを。

芥川龍之介の名言

わたしは二三の友だちにはたとい真実を言わないにもせよ、嘘をついたことは一度もなかった。彼等もまた嘘をつかなかったら。

芥川龍之介の名言

好人物は何よりも先に、天上の神に似たものである。第一に、歓喜を語るに良い。第二に、不平を訴えるのに良い。第三に、いてもいなくても良い。

芥川龍之介の名言

我々はあらゆる女人の中に多少のマリアを感じるであろう。同時に又あらゆる男子の中にも–。いや、我々は炉に燃える火や畠の野菜や素焼きの瓶や厳畳に出来た腰かけの中にも多少のマリアを感じるであろう。

芥川龍之介の名言

他人を弁護するよりも自己を弁護するのは困難である。疑うものは弁護士を見よ。

芥川龍之介の名言

民衆の愚を発見するのは必ずしも誇るに足ることではない。が、我々自身も亦民衆であることを発見するのはともかくも誇るに足ることである。

芥川龍之介の名言

我々を走らせる軌道は、機関車にはわかっていないように我々自身にもわかっていない。この軌道もおそらくはトンネルや鉄橋に通じていることであろう。

芥川龍之介の名言

 
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